オーダースーツは、自分の体に合った一着を仕立てられるので、既製品のスーツでは得られないフィット感とデザインの自由度が魅力です。この記事では、オーダースーツの魅力やメリット、そして注文から完成までの流れを詳しく解説しています。世界に一着しかないスーツに身を包んでみませんか。
オーダースーツとは?どんな種類がある?
オーダースーツは、色や柄、デザインに決まりがないスーツのことです。自分のこだわりや個性を反映した一着を完成させられる点が、既製品にはない大きな魅力です。オーダースーツには、3つの種類があります。
注文した人専用に型紙を作成するフルオーダー、そして、既存の型紙を使用して調整するイージーオーダーは、既製服に簡単な修正を加えるパターンオーダーです。
フルオーダー
テーラーと呼ばれる仕立てのプロが採寸し、基本的にハンドメイドで作られる方法です。オーダースーツと聞けば、この手法を想像する方も多いのではないでしょうか。注文者一人ひとりの体形に合わせて作り上げるため、フィット感がすぐれており、デザインの自由度も高いのが特徴です。
採寸後には仮縫いをおこない、イメージと異なる部分を細かく調整します。スーツの完成度は職人のスキルに大きく依存し、完成までにもっとも時間がかかる作り方です。
イージーオーダー
ゲージ服と呼ばれるサイズサンプルを試着し、体形に合わせて肩や背を補正する手法です。フルオーダーと比べると、仮縫いなどの工程が簡素化されているため、制作期間は短縮されます。採寸後、自分の体形に最も近いゲージ服を選び、それをもとに補正します。
仮縫いがない場合は、完成までの時間が短くなりますが、既製品と比べると多少の時間がかかることを覚えておいてください。
パターンオーダー
パターンオーダーは、既製服を試着し、丈やウエストなどのサイズを調整する手法です。既製服を基本とした調整のため、仕上がりを想像しやすいのが特徴です。しかし、調整範囲は他の手法よりも少なく、フルオーダーのようなフィッティングや、ディテールへのこだわりの実現はのぞめません。
オーダースーツの魅力やメリット
オーダースーツには、自分だけの一着をもつことで得られるさまざまなメリットがあります。既製品とは異なるオーダースーツの魅力と、その具体的な利点について詳しく見ていきましょう。
理想を追求できる
オーダースーツは、生地や色、カラーやラペルのデザイン、ポケットの形や裏地など、細部までこだわりを反映できます。とくにフルオーダースーツでは、仮縫いや試着を繰り返しながら、自分の要望を最大限に取り入れられるため、理想的な一着が手に入ります。
フィット感がすぐれている
オーダースーツは、自分の体形にフィットするように作られるため、ぴったりとフィットしたスーツを作れます。また、さまざまな部分を細かく調整することで、引き締まった体に見せたり、足を長く見せたりと、シルエットを追求できることも魅力です。
長く使える
オーダースーツは、既製品のスーツよりも長持ちしやすいのもメリットです。自分の体にぴったりとフィットするサイズで作られており、スーツに過度な負荷がかかりません。生地がこすれて痛む心配も少ないです。
また、オーダースーツは細かい部分までていねいに縫製されており、良質な生地を使用していることも長く使える理由のひとつです。
オーダースーツができるまでの流れ
オーダースーツを注文する際には、いくつかの工程を踏むことになります。はじめてオーダースーツを注文する方でも安心して進められるように、その流れを詳しく解説します。
カウンセリング
テーラーと呼ばれる専門スタッフとのカウンセリングにより、色やデザイン、予算などを決定します。さまざまな生地やデザインの選択肢があるため、迷うこともあるかもしれません。しかし、理想のスーツを作るためにも、要望をしっかりと共有しておくことが重要です。
また、予算についても明確にしておくことで、テーラー側も適切な提案がしやすくなります。
生地やスタイルの決定
色や柄、肌触り、光沢感など、多くの選択肢の中から好みのものを選びます。生地選びのポイントは、スーツを着るシーンに適しているかどうかです。ビジネスシーンではウール素材が一般的ですが、夏は通気性や吸湿性にすぐれたトロピカルやモヘア、リネンやコットンが適しています。
冬には温かみがあり、防寒効果の高いフランネルやカシミヤがよいでしょう。実際に生地に触れてみて、肌触りや光沢を確認することも大切です。
採寸や補正
自分の体にフィットするオーダースーツを作るために、さまざまな部分に対し、しっかりと採寸をおこないます。このとき、どのような見栄えにしたいか、要望を伝えます。正確なサイズを測ってもらうために、普段使っているワイシャツやビジネスシューズを持参するとよいでしょう。
採寸が終わると、必要に応じて仮縫いがおこなわれます。生地の伸縮性も考慮しながら、総合的に判断して調整します。
縫製
最終的に縫製にうつります。本縫いまでの期間は、スーツのつくりやテーラーによって異なるため、あらかじめ確認しておくとよいでしょう。
まとめ
オーダースーツには、自分の体に合ったフィット感や、デザインの自由度という大きな魅力があります。さらに、ていねいな縫製や良質な素材によって長持ちしやすいことも魅力です。なによりも、自分だけの一着を作り上げることには、既製品にはない楽しさがあります。既製品で満足できなかった方は、ぜひオーダースーツを作ってみてください。